「駅近=正解」はもう古い?
住まい探しにおいて、「駅からの距離」は昔から重視されてきた項目です。
特に徒歩10分以内の「駅近物件」は不動の人気を誇り、販売価格もそれに応じて高めに設定されるのが一般的でした。
しかし、2025年の今、「駅近神話」に揺らぎが生じています。
テレワークやハイブリッドワークの定着、住環境志向の高まりなどにより、“徒歩15分前後”という駅からやや離れたエリアに、新たな価値を見出す人が増えてきました。
そこで今回は、「駅徒歩15分圏」がなぜいま注目されているのか? その理由とメリット、実際にどんな方に向いているのかを、生活者視点で解説します。

2025年の立地評価が変わった3つの背景
リモート・ハイブリッド勤務の定着
総務省の最新調査によると、2025年現在、都市部の企業の約6割が週2〜3日のリモート勤務を導入しています。
「毎日電車で通勤する」時代が終わりつつあることで、通勤の利便性よりも“暮らしの快適性”を重視する動きが加速しています。
つまり「多少通勤に時間がかかっても、日常生活が快適であればOK」という価値観の変化が、立地選びにも影響を与えているのです。
駅近プレミアムの過熱と供給の限界
駅徒歩5分圏内の物件は、単純に数が少なく、常に需要が上回っている状態です。
その結果、2025年の市場では「駅近=高額」という構図が一層強まり、坪単価で駅徒歩15分圏と比べて1.3〜1.5倍にもなるケースが見られます。
同じ価格帯でも、駅から少し離れただけで「建物が広い」「周辺が静か」「設備のグレードが高い」といったメリットを享受できる物件が選べる可能性があるのです。
住環境・安全性を重視する声の高まり
駅周辺は飲食店や人通りが多く、利便性は高いものの、騒音や交通量がネックになることも。
子育て中のファミリーや静かな暮らしを求める方にとっては、むしろ“駅から少し離れた場所”のほうが落ち着いて暮らせる環境であるケースもあります。
駅徒歩15分圏には、落ち着いた低層住宅街や広い公園、緑の多い環境など、日常の暮らしにプラスの影響を与えるエリアが広がっています。
駅徒歩15分の「隠れたメリット」とは?
一見、駅から遠いというだけで敬遠されがちな「徒歩15分圏」ですが、実際には多くの隠れた利点があります。
価格が抑えられる
駅から離れることで土地単価が抑えられ、同じ条件でも物件価格は1〜2割以上安くなる傾向があります。
予算にゆとりができることで、より設備グレードが高い住宅や、広めの間取りを選ぶことが可能になります。
また、ローンの借入額を抑えられることで、毎月の返済負担にも安心感が生まれます。
静かで落ち着いた住環境
駅周辺の喧騒を離れたエリアでは、夜間も静かで、安心して過ごせる環境が整っています。
家の前の道路が広い、交通量が少ない、通学路に適しているといった地域も多く、子育て世帯には特に嬉しいポイントです。
実際に住んでみると、「静けさ」や「空の広さ」「窓から見える緑」などが、毎日のストレス軽減に繋がると感じる方が多いようです。
広さ・収納に余裕がある
駅近物件では間取りがコンパクトに抑えられることが多いですが、15分圏内では広い敷地や部屋数に余裕のある住宅が選びやすくなります。
- 在宅ワーク専用の部屋を設ける
- 趣味のスペース(ガレージ、ワークスペースなど)を確保
- 家族構成の変化に対応しやすい柔軟な間取り
こうした「自分らしい暮らし方」に合わせた空間づくりが可能になるのも、広さに余裕のある住まいの魅力です。
実際どのくらい歩ける?“徒歩15分”の体感距離
不動産広告での「徒歩15分」は、1分あたり80m換算で約1.2km。
実際の生活において、15分の徒歩がどのように感じられるかは、その人の生活スタイルや環境によって変わります。
チェックポイント:
- ルートに坂道があるか
- 歩道の広さや整備状況
- 夜間の明るさや人通り
- 雨の日や夏場の移動手段(自転車・カーシェア等)の有無
最近では、地域によってはコミュニティバスやシェアサイクルが発達しており、「実質的なアクセス性」は駅徒歩10分圏と大差ないケースも増えています。
ライフスタイル別の“駅徒歩15分”適性診断
ライフスタイル | 駅徒歩15分はおすすめ? | 理由 |
---|---|---|
リモートワーク中心 | ◎ | 作業に集中できる静かな住環境が確保できる |
小さな子どもがいる家庭 | ◎ | 公園・保育園・低層住宅地が多く、子育てしやすい |
高齢の親との同居 | △ | 通院や買い物の負担を考慮して慎重な検討が必要 |
週5で都心通勤 | △ | 通勤時間が長くなる可能性があるため注意 |
日常の移動手段やサポート体制(自家用車の有無など)によって、徒歩15分という距離の“感じ方”は大きく変わります。

駅徒歩15分圏でも「資産価値」は維持できるのか?
「駅から遠いと将来売りにくいのでは?」という不安の声は根強くあります。
しかし、それは立地条件や周辺環境によって大きく異なります。
以下の条件を満たしていれば、むしろ駅徒歩15分圏でも資産価値を維持・向上させることが可能です。
- 再開発や商業施設の建設計画がある
- バス便やスーパー・教育施設などが充実している
- 駅までの道のりが平坦で、夜間も明るく安心して歩ける
- 浸水リスクが低い・地盤が安定している
また、近年は「駅近過ぎて賑やかすぎるより、15分程度離れて静かな環境を好む」というニーズも増加傾向。将来的にファミリー層に受け入れられやすい住宅は、資産価値の面でも優位性を持ちます。
まとめ:利便性の新定義「駅の近さ=正解」ではない時代へ
2025年の住宅購入においては、「暮らしの質」や「家族にとっての最適解」が、単なる駅距離よりも重視される時代になっています。
駅徒歩15分圏という選択肢は、一見すると地味に見えるかもしれません。
ですが実際には・・・
- より広く、快適な住空間が得られる
- 家族のライフスタイルに合った間取りが選べる
- 落ち着いた住環境で安心して暮らせる
- 将来の資産価値も充分に期待できる
といった“目に見えない価値”が多く含まれた、極めて賢明な選択肢となり得ます。
AVANTIAと一緒に“立地を再定義”する住まい探しを
AVANTIAでは、お客様のライフスタイルや価値観、将来の資産性まで含めた「立地を再定義する住まい探し」をご提案しています。
✔︎価格・環境・広さのバランスが取れた物件選び
✔︎駅距離にとらわれない、柔軟な提案力
✔︎資金計画・通勤プラン・ライフプランまで一括でサポート
👉 ご希望のエリアで探す
👉 賢い立地選びをプロに相談
👉 資金計画を試算してみる