住宅ローン選びは“攻め”と“守り”のバランスが重要に
「金利が上がってきているけど、今ローンを組むべき?それとも様子見?」
「固定と変動、どちらを選べばいいか分からない…」
2025年夏、住宅ローンの金利は明らかに上昇基調にあります。物価上昇と景気過熱への懸念から、日銀が金融緩和を見直し、利上げ政策に転じたことが直接的な要因です。
マイホーム購入を検討している方にとっては「今が買い時なのか?」「ローンを組むにはリスクが大きすぎないか?」といった不安がつきまとう時期とも言えます。
とはいえ、金利上昇局面であっても、工夫次第でリスクを最小限に抑えつつ住宅取得を実現する方法はあります。ポイントは、「目先の金利」だけで判断せず、長期的な視点で住宅ローンを設計すること。
本記事では、2025年夏時点の最新金利情勢をもとに、「今ローンを組むとしたら、どんな戦略が現実的か?」を、初心者にも分かりやすく解説します。

2025年夏の金利状況:上昇トレンドは続くのか?
2025年1月、日銀は政策金利を0.5%に引き上げました。これは実に17年ぶりの本格的な利上げです。これに伴い、市中銀行の貸出金利、特に長期固定型住宅ローンの金利が上昇しています。
金利タイプの推移
金利タイプ | 2024年平均 | 2025年夏現在 |
---|---|---|
変動金利 | 0.5〜0.7% | 1.2〜1.5%前後 |
10年固定 | 0.9〜1.1% | 1.6〜1.8%前後 |
フラット35 | 1.4〜1.5% | 2.0〜2.2%前後 |
金利は今後もさらに上がる可能性があると言われており、「すでに底は打った」という見方が強くなっています。
ただし、金利が一定の範囲で推移する場合もあるため、「将来の上昇に備えながら、現状を賢く活かす」姿勢が求められます。
金利上昇期にやってはいけない住宅ローンの選び方
「とりあえず変動金利」で借りる
変動金利は現在も1%台前半と低く見えますが、将来の金利上昇による返済額増リスクをはらんでいます。特に借入額が3,000万円以上の方は、1%の金利上昇でも月々の返済が1〜2万円以上増えるケースもあります。
「金利が上がってもすぐには反映されないから大丈夫」といった認識も要注意。見直しのタイミングによっては、一気に家計が圧迫されることも。
「固定は高い=損」と短絡的に判断
固定金利は上昇していますが、10年後・20年後を見据えて支払総額を計算すると、変動型よりもコストを抑えられる可能性もあります。
住宅ローンは「最初の5年が安いか」ではなく、「35年でトータルいくら払うか」を基準に考えることが重要です。
金利上昇局面での“賢い借り方”3つの戦略
固定と変動の“ハイブリッド型”でリスクを分散
例えば、3,000万円の借入を「半分は固定、半分は変動」といった形で組み合わせる「ミックスローン」や、「10年固定の後に変動に切り替える段階金利型」が活用できます。
この方法なら、「金利上昇リスクを抑えつつ、低金利の恩恵も一部享受する」ことが可能です。
金融機関によっては、金利タイプごとの組み合わせに柔軟に対応してくれるプランもあります。
借入期間を短縮して金利影響を減らす
住宅ローンの利息は、「金利 × 借入期間 × 残債」で決まります。つまり、期間が短ければ短いほど利息負担も軽くなります。
可能な方は、35年ローンではなく、30年・25年といった短期間で借入することで、金利リスクに強くなり、最終的な返済額も少なくなります。
もちろん、毎月の返済額は増えますが、将来の安心感には代えがたい価値があります。
「繰上返済前提」で変動金利を活用
将来的に昇給や退職金、資産の売却などでまとまった返済が見込まれている方は、「変動金利で借りて5年以内に大きく繰上返済する」という戦略も現実的です。
ただし、これは「確実なキャッシュフロー」が見込めている場合に限ります。不確実性が高い場合はリスクが大きすぎるため要注意です。
ケース別:今おすすめの借入方法はこれ
ケース | 適した金利プラン |
---|---|
初めてのマイホーム購入・共働き・借入額が大きい | 全期間固定 or 10年固定+変動のミックス型 |
数年以内に繰上返済予定がある・借入額少なめ | 変動金利(ただし資金計画を明確に) |
教育費ピークが10年後に来る予定 | 10年固定金利型(その後見直し) |
安定重視・老後を見据えた計画をしたいシニア層 | フラット35などの全期間固定型 |

金利だけで選ばない。「返済可能額」を見極める
「借入可能額=安全に返せる額」ではありません。住宅ローンを考える際に最も重要なのは、「家計に無理のない返済ができる額=返済可能額」です。
✔︎教育費
✔︎自動車ローン
✔︎老後の生活資金
✔︎想定外の出費(医療費・介護費など)
こうしたライフイベントを織り込んだうえで、無理のない借入額・返済プランを立てる必要があります。
FP(ファイナンシャルプランナー)や不動産会社と一緒にライフプランを立ててから借入額を決めるのがベストです。
その他に検討したい:金利優遇や制度の活用
2025年現在、以下のような制度や金利優遇が利用できる場合があります。
- 長期優良住宅・ZEH仕様 → フラット35の金利引下げあり
- 子育て世帯・若者夫婦世帯向け補助金制度
- 地方自治体による独自の住宅取得支援制度
- 借換ローンによる返済軽減プラン
「使える制度」は人によって異なるため、早めに調べて準備しておくと、トータルコストを大きく下げられます。
AVANTIAでは、金利環境に応じた最適なローン設計をサポートします
AVANTIAでは、住宅ローンに精通したスタッフが、金利情勢に合わせた住宅購入・借入計画をご提案しています。
✔︎金融機関の比較とベストな選択
✔︎変動・固定・ミックスなどのご提案
✔︎借入期間・繰上返済計画の立案
✔︎最新の制度・補助金情報のご案内
「今、借りるべきか?」「どの金利タイプがいいのか分からない」と迷っている方は、まずお気軽にご相談ください。
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