「家は一生に一度の買い物」では終わらない時代へ
住宅を購入するタイミングとしてもっとも多いのが30代から40代にかけて。子育てや仕事に追われる毎日で、「今の暮らしやすさ」に焦点が当たりがちですが、住宅ローンを35年で組む場合、完済は60代〜70代。つまり、今選ぶ間取りが、将来の暮らしに直結するということです。
住宅はただの「モノ」ではなく、長期にわたって人の人生に寄り添う“器”。子どもが成長したあとの生活、親の介護、自分たちの老後…。多くのライフステージを通して、快適で安心して暮らせる家づくりを考えることが大切です。
バリアフリー住宅=高齢者だけのもの、ではない?
「バリアフリー」と聞くと、手すりが付いていたり、段差がなくなっていたりと、“高齢者のための住宅”というイメージを持つ方が多いかもしれません。しかし、本来のバリアフリー設計とは、「すべての人が安全かつ快適に生活できる環境を整えること」。
たとえば、こんなシーンで役立ちます。
- 妊娠中で足元のバランスが不安定なとき
- 乳幼児を抱えて家中を移動する日々
- 一時的に足腰を痛めた際のリハビリ生活
- 祖父母が遊びに来る、または将来的に同居を考える場合
- 将来、在宅介護の必要性が出てきたときに備えて
つまり、バリアフリー住宅は「備える設計」であり、「予防的配慮」なのです。

バリアフリー間取りの基本5原則
段差のない「フラット設計」
室内での転倒事故は、意外と多くの人が経験しています。小さな段差が思わぬケガの原因になることも。
解決策:
- 室内全体をフラットに設計し、玄関・廊下・トイレ・洗面所などの段差を極力ゼロに
- スロープ付き玄関や玄関框(かまち)を低くすることで、ベビーカーや車椅子の出入りもスムーズに
家族の誰にとっても安全な動線が、暮らしやすさを向上させます。
廊下・出入口は“車椅子でも通れる”幅に
将来を考えたときに、室内の“幅”も重要です。日々の移動がしやすいだけでなく、介助が必要になった際にも安心。
推奨寸法:
- 廊下幅:78cm以上(できれば90cm)
- 出入口:引き戸なら75cm以上の開口
引き戸は開け閉めがしやすく、通路の邪魔にならないため、ベビーカーや介助器具の使用にも対応しやすいのがメリットです。
1階だけで生活が完結する「平屋」または「1階寝室」
年齢を重ねたときに、階段の昇り降りが負担になることは避けられません。
理想のプラン:
- LDK・トイレ・洗面・寝室・収納が1階に揃っていれば、2階に上がらず生活が完結
- 平屋であれば、さらに段差・移動距離が短縮され、介護にも最適
- 1階に和室を設ければ、来客用・親の宿泊用にも使える柔軟な空間に
このような構成は、将来だけでなく、子育てや共働き夫婦の生活にも便利です。
トイレ・浴室は“介助スペース”を想定して広めに
水まわりは、身体的なサポートが必要な場面で最も使われる場所。だからこそ“将来を見越した寸法”が重要になります。
おすすめ設計:
- トイレは幅90cm以上、奥行き1.2〜1.5mが理想
- ドアは引き戸を採用し、開閉がスムーズで介助者の出入りも想定
- 浴室は段差のないフルフラット構造で、手すり取り付けのための下地も設けておく
洗面所と脱衣所を分けることで、プライバシーを守りながら介助しやすい設計にもできます。
階段・廊下・玄関に「手すり用下地」を入れておく
将来、手すりが必要になったとき、あとから取り付けるのは費用も工事もかかります。
先手設計:
- 階段や廊下、玄関まわりに「手すりを付ける予定の箇所」に下地を入れておく
- 家族構成が変わっても、必要なタイミングで取り付けできるように準備
見た目には分からない配慮が、将来の安心感につながります。

30代・40代で考えるべき“未来の暮らし”のヒント
若いうちはつい「まだまだ先の話」と感じがちですが、人生の折り返し地点に差しかかると、日常は徐々に変化していきます。
バリアフリー設計を最初から取り入れておくと…
- リフォーム費用が最小限に抑えられる
- 急な親の同居や介護にも対応しやすい
- 自分たちが年齢を重ねても、住み慣れた家で安心して暮らし続けられる
実際、AVANTIAのお客様の中でも、「まだ若いけれど平屋にした」「将来の親の宿泊用に和室を設けた」など、早めの準備をされる方が増えています。
【2025年版】補助金制度も要チェック
バリアフリー住宅は設計面だけでなく、金銭的な支援制度の活用も重要です。2025年現在、以下のような制度が利用可能です(※一部地域・条件による)。
補助制度の例:
- 【住宅ローン控除】バリアフリー性能に応じた控除優遇
- 【自治体支援】高齢者・障がい者向けの住宅改修助成制度
- 【長期優良住宅認定】将来への備えが加点要件になる場合も
各制度の内容は年度や自治体により異なるため、設計段階から専門家に相談するのがおすすめです。
AVANTIAの設計は「今」と「将来」を両立します
AVANTIAでは、若い世代のお客様にも、将来を見据えた柔軟な住宅設計をご提案しています。
- 平屋や将来対応型の建売住宅もご用意
- 引き戸や手すり下地、広めの通路など、バリアフリー対応プランにオプション対応
- 土地形状・家族構成に応じたフルオーダー設計にも対応
「今の快適さ」と「未来の安心感」、両方を手に入れる住まいがここにあります。
長く住める家は、「将来への備え」からはじまる
今の暮らしに合っている家が、将来の暮らしにも合うとは限りません。
だからこそ、「いつか」を見越して準備しておくことが、後悔しない住まい選びの第一歩です。
将来の自分、家族、親、そして子どもたちのことまで思いやる住宅設計は、“人生100年時代”における新しい住まい選びの常識になるでしょう。
AVANTIAなら、未来を見据えた住まい選びをトータルでサポートします
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